○北名古屋水道企業団情報公開条例

平成15年2月21日

条例第3号

目次

第1章 総則(第1条~第4条)

第2章 情報の公開(第5条~第15条)

第3章 審査請求(第16条~第18条)

第4章 補則(第19条~第23条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、住民主体の開かれた水道行政を推進するため、北名古屋水道企業団(以下「企業団」という。)の保有する情報を公開することにより、住民の知る権利を保障するとともに、企業団の住民に対する説明責任を果たすことにより、住民の水道行政に対する理解と信頼を深め、住民の水道行政への参加を促進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 企業長、議会及び監査委員をいう。

(2) 情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、フィルム、電磁的記録その他これらに類するもので、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。

(3) 情報の公開 実施機関が、この条例の規定により、情報を閲覧若しくは視聴に供し、又はその写しを交付することをいう。

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、住民の公開請求の権利を十分に尊重するものとする。この場合において、実施機関は、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。

(利用者の責務)

第4条 この条例の規定により情報の公開を受けたものは、これによって得た情報を、この条例の目的に即して適正に使用しなければならない。

第2章 情報の公開

(情報の公開を請求する権利)

第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、情報の公開を請求することができる。

(公開請求の手続)

第6条 前条の規定による情報の公開の請求(以下「公開請求」という。)は、次に掲げる事項を記載した書面(以下「公開請求書」という。)を実施機関に提出しなければならない。ただし、実施機関が、公開請求書の提出を要しないと認めたときは、この限りでない。

(1) 公開請求をする者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名

(2) 情報の名称その他の公開請求に係る情報を特定するために必要な事項

(3) その他規則で定める事項

2 実施機関は、公開請求書に形式上の不備があると認められるときは、公開請求をした者(以下「公開請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、公開請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

(情報の公開義務)

第7条 実施機関は、公開請求があったときは、公開請求に係る情報に次の各号に掲げる情報(以下「非公開情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、公開請求者に対し、当該情報を公開しなければならない。

(1) 法令若しくは条例(以下「法令等」という。)の定めるところにより、又は実施機関が法律若しくはこれに基づく政令の規定により従う義務を有する国の機関等の指示により、公にすることができないと認められる情報

(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法令等の定めるところにより、又は慣行として公にされ、若しくは公にすることが予定されている情報

 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報

 当該個人が公務員(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員の職及び当該職務遂行の内容に係る部分(当該公務員の氏名に係る部分を公にすることにより当該個人の権利利益を不当に害するおそれがある場合にあっては、当該部分を除く。)

(3) 法人及びその他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。

 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの

 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの

(4) 公にすることにより、人の生命、身体、財産等の保護又は犯罪の予防その他公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある情報

(5) 企業団又は国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人若しくは公共的団体(以下「企業団等」という。)の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に混乱及び誤解を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの

(6) 企業団等が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの

 監査、検査又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ

 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、企業団等の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ

 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ

 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ

 企業団等の事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ

(公益上の理由による裁量的公開)

第8条 実施機関は、公開請求に係る情報に非公開情報(前条第1号の情報を除く。)が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、公開請求者に対し、当該情報の公開をすることができる。

(部分公開)

第9条 実施機関は、公開請求に係る情報の一部に非公開情報が記録されている場合において、非公開情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができ、かつ、区分して除くことにより当該公開請求の趣旨が損なわれることがないと認められるときは、当該非公開情報に係る部分以外の部分を公開しなければならない。

2 公開請求に係る情報に第7条第2号の情報(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合において、当該情報のうち、特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。

(自己情報の公開)

第10条 実施機関は、第7条第2号に該当する情報が記録されている情報について、本人から公開請求があった場合は、当該情報の本人に係る部分(以下「自己情報」という。)を公開しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する情報が記録されている場合は、この限りでない。

(1) 第7条各号のいずれかに該当する情報(同条第2号に該当する情報にあっては、本人以外のものに限る。)

(2) 個人の評価、判定、診断、選考、指導、相談等に関する情報であって、本人に公開しないことが正当と認められるもの

2 自己情報の公開請求者は、第6条に規定する公開請求書の提出に併せ、本人又はその法定代理人であることを明らかにしなければならない。

(情報の存否に関する情報)

第11条 公開請求に対し、当該公開請求に係る情報が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報を公開することとなるときは、実施機関は、当該情報の存否を明らかにしないで、当該公開請求を拒否することができる。

(公開請求に対する決定等)

第12条 実施機関は、公開請求に係る情報の全部又は一部を公開するときは、その旨の決定をし、公開請求者に対し、当該決定内容を書面により通知しなければならない。

2 実施機関は、公開請求に係る情報の全部を公開しないとき(前条の規定により公開請求を拒否するとき、及び公開請求に係る情報を保有していないときを含む。)は、公開しない旨の決定をし、公開請求者に対し、当該決定内容を書面により通知しなければならない。

3 実施機関は、前2項の決定(以下「公開決定等」という。)第6条に規定する公開請求書を受理した日から起算して15日以内にしなければならない。ただし、第6条第2項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

4 実施機関は、やむを得ない理由により前項に規定する期間内に同項の決定をすることができないときは、当該期間を、当該期間の満了する日の翌日から起算して30日を限度として延長することができる。この場合において、実施機関は、速やかに書面によりその延長する理由及び期間を公開請求者に通知しなければならない。

5 公開請求に係る情報が著しく大量であるため、事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前2項の規定にかかわらず、実施機関は、公開請求に係る情報のうちの相当の部分につき当該期間内に公開決定等をし、残りの情報については相当の期間内に公開決定等をすれば足りる。この場合において、実施機関は、第3項に規定する期間内に、公開請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

(1) 本項を適用する旨及びその理由

(2) 残りの情報について公開決定等をする期限

(事案の移送)

第12条の2 実施機関は、公開請求に係る情報が他の実施機関の職員により作成されたものであるときその他他の実施機関において公開決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、公開請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。

2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該公開請求についての公開決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。

3 前項の場合において、移送を受けた実施機関が前条第1項の決定をしたときは、当該実施機関は、公開をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関は、当該公開に必要な協力をしなければならない。

(第三者に対する意見の聴取)

第13条 実施機関は、公開請求に係る情報に、国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び公開請求者以外の者(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、公開決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、公開請求に係る情報の表示その他実施機関が定める事項を通知して、当該第三者が意見を述べる機会を与えることができる。

2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定にかかわらず、第12条第1項の決定に先立ち、当該第三者に対し、公開請求に係る情報の表示その他実施機関が定める事項を書面により通知して、当該第三者が意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。

(1) 第三者に関する情報が記録されている情報を公開しようとする場合であって、当該情報が第7条第2号イ及び同条第3号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。

(2) 第三者に関する情報が記録されている情報を第8条の規定により公開しようとするとき。

3 実施機関は、第三者が前2項の規定に基づき当該第三者に関する情報を有する部分を含む情報を公開することに反対の意見を述べた場合において、当該部分を含む情報を公開する旨の決定をするときは、当該決定の日と公開を実施する日の間に少なくとも14日間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、当該決定後直ちに、当該意見を述べた者に対し、当該決定をした旨及びその理由並びに公開を実施する日を書面により通知しなければならない。

(公開の実施)

第14条 実施機関は、第12条第1項の規定に基づき情報の公開をする旨の決定をしたとき、又は第6条第1項ただし書に規定する情報に係る請求があったときは、速やかに、公開請求者に対し当該情報の公開をしなければならない。

2 実施機関は、前項の規定にかかわらず、情報の公開をすることにより当該情報の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるとき、第9条の規定に該当するとき、又はその他相当の理由があるときは、当該情報の写しにより公開することができる。

3 情報の公開は、実施機関が指定する日時及び場所で行うものとする。

(費用の負担)

第15条 情報の公開に係る手数料は、無料とする。

2 情報の写しの交付又は送付を希望する公開請求者は、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。

第3章 審査請求

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第16条 公開決定等又は公開請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項本文の規定は、適用しない。

(審査会への諮問)

第17条 公開決定等又は公開請求に係る不作為について審査請求があった場合は、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、北名古屋水道企業団行政不服審査会に諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る情報の全部を公開することとする場合(当該情報の公開について第13条第1項又は第2項の規定に基づき第三者が公開に反対する旨の意見を述べているときを除く。)

2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

3 第1項の規定により諮問をした実施機関は、次に掲げる者に対し、その旨を通知しなければならない。

(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)

(2) 公開請求者(公開請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(3) 第13条第1項又は第2項の規定に基づき公開に反対する旨の意見を述べている第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続)

第18条 第13条第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。

(1) 同条同項の決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決

(2) 審査請求に係る公開決定等(公開請求に係る情報の全部を公開する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る情報を公開する旨の裁決(第三者である参加人が当該情報の公開を反対する旨の意見を述べている場合に限る。)

第4章 補則

(他の制度との調整等)

第19条 実施機関は、法令又は他の条例の規定による閲覧若しくは縦覧又は謄本、抄本その他の写しの交付の対象となるものについては、情報の公開をしないものとする。

(公開請求をしようとする者に対する情報の提供等)

第20条 実施機関は、公開請求をしようとする者が容易かつ的確に公開請求をすることができるよう、当該実施機関が管理する情報の特定に資する当該情報の提供その他公開請求をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講じなければならない。

(実施状況の公表)

第21条 企業長は、毎年1回各実施機関の情報の公開等についての実施状況をとりまとめ、公表しなければならない。

(実施機関の保有する情報の提供に関する施策の充実)

第22条 企業団は、その保有する情報の公開の総合的な推進を図るため、実施機関の管理する情報が迅速に、かつ、適切な方法で住民に明らかにされるよう、実施機関の管理する情報の提供に関する施策の充実に努めるものとする。

2 実施機関は、水道事業に関する正確で、かつ、分かりやすい情報を住民に積極的に提供するよう努めなければならない。

(委任)

第23条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例は、平成15年4月1日前に当該実施機関の職員が作成し、又は取得した情報について、公開の申出があったときは、これに応ずるよう努めるものとする。

(西春日井郡東部水道企業団特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

3 西春日井郡東部水道企業団特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(昭和44年西春日井郡東部水道企業団条例第14号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成16年8月30日条例第4号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成18年2月27日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、平成18年3月20日から施行する。

(平成29年12月28日条例第7号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和5年2月24日条例第1号)

(施行期日)

第1条 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

北名古屋水道企業団情報公開条例

平成15年2月21日 条例第3号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 職制・処務
沿革情報
平成15年2月21日 条例第3号
平成16年8月30日 条例第4号
平成18年2月27日 条例第2号
平成29年12月28日 条例第7号
令和5年2月24日 条例第1号